こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
インビザラインは、取り外し可能な透明のマウスピースを使用した矯正方法です。ワイヤー矯正とは異なり、見た目を気にせず歯列矯正を行えます。
しかし、インビザラインでは、歯科医師に指示された時間通りマウスピースを装着する必要があります。マウスピースを装着している時間によって、歯の動くスピードや治療期間が変動するのです。
今回は、インビザラインのマウスピースをつけ忘れた時の対処法や、つけ忘れを予防する方法などについて詳しく解説します。
インビザラインのマウスピースの装着時間
インビザラインでは、マウスピースを1日20〜22時間以上装着する必要があります。長時間装着する理由は2つあります。
1つはワイヤー矯正と比べて歯に加える力が小さいことです。長時間マウスピースを装着しなければ歯を動かせないため、長時間装着し続けなければなりません。
2つ目の理由は、歯の後戻りを防ぐためです。後戻りとは、矯正治療で動かした歯が元の位置に戻る現象のことです。
マウスピースを指示された時間通りに装着しないと、計画通りに矯正が進められません。装着時間には十分注意しましょう。
インビザラインのマウスピースをつけ忘れるリスク
インビザラインのマウスピースを1日つけ忘れただけでは、治療の効果や期間への影響はほとんどありません。
インビザラインのマウスピースは、1週間で歯が約0.25mm動くように作られているため、1日で歯が動く距離は約0.03mmです。1日つけ忘れただけであれば、後戻りもほとんど起こりません。
しかし、長期間つけ忘れたりつけ忘れが頻繁に続いたりすると、さまざまなリスクが生じます。以下で解説します。
治療期間が延びる
マウスピースの1日の装着時間を守らないと、治療期間が延びる可能性があります。
インビザラインは歯に加える矯正力が小さいため、マウスピースを長時間装着して継続的に矯正力を加えます。長期間つけ忘れると、治療計画通りに歯が動かないため治療期間の延長につながるでしょう。
マウスピースが装着できなくなる
つけ忘れが長時間続くと、後戻りが生じマウスピースが装着できなくなる可能性があります。仮に装着できたとしても、痛みや締め付けを感じるなど違和感を覚えるでしょう。
マウスピースが合わなくなると、治療計画の見直しやマウスピースの追加が必要になります。装着時に違和感がある時は、早めに歯科医師に相談してください。
また、マウスピースの追加には別途費用がかかる場合もあるので注意しましょう。
歯肉退縮が生じる
歯肉退縮とは歯茎が下がる現象のことで、歯の根元が露出して歯と歯の隙間が目立つようになります。つけ忘れが続いた状態で無理に次のマウスピースを装着すると、想定していたよりも大きな力が歯に加わり歯肉退縮が生じる可能性があるのです。
歯肉退縮で歯茎が下がると、自然に回復することはありません。審美性が下がるうえに虫歯や歯周病のリスクも高くなるので注意が必要です。
インビザラインのマウスピースのつけ忘れが発生しやすい場面
インビザライン矯正中、基本的に食事や歯磨きの時以外はマウスピースを装着しなければなりません。
しかし、気を付けていてもマウスピースの装着を忘れることがあります。以下、日常生活の中でマウスピースのつけ忘れが発生しやすい場面をご紹介します。
食事や歯磨きのあと
食事や歯磨きの際はマウスピースを外すため、マウスピースの再装着を忘れることが多いです。食後は歯磨きをして、清潔な状態でマウスピースを装着するのが基本です。歯磨きのあとは、マウスピースをつける習慣を身に付けましょう。
違和感や痛みがある時
矯正を始めたばかりや新しいマウスピースに交換してすぐの時は、軽い痛みや違和感が生じることがあります。痛みや違和感を避けたいがために、マウスピースを外す回数や時間が多くなるかもしれません。
一度外すと、そのまま装着するのを忘れてしまうことがあるので注意が必要です。
マウスピースの違和感や痛みは、多くの場合2〜3日程度で慣れてきます。3日以上経過しても違和感や痛みが続く場合は、何らかの問題が生じている可能性もあるので歯科医師に相談しましょう。
外食した時
外食の際、食事の前にマウスピースを取り外して、おしゃべりなどに夢中になってしまい、マウスピースをつけ忘れるケースがあります。
外食の場合は、歯磨きやマウスピースの洗浄をすぐに行えないこともあるかもしれません。帰宅後はしっかり歯磨きを行い、すぐにマウスピースを装着するようにしましょう。
旅行中やイベントに参加したとき
結婚式などのイベントでは、写真撮影や飲食のためにマウスピースを外すことが多くなります。食後すぐに歯磨きできないこともあり、つけ忘れが起こりやすいでしょう。
数時間程度であれば問題ありませんが、1日以上外した状態が続かないようにしてください。イベントが終了したら、必ずすぐにマウスピースを装着するように心がけることが大切です。
インビザラインのマウスピースをつけ忘れたときの対処法
インビザラインのマウスピースをつけ忘れた時、どのように対処すればよいのか焦るかもしれません。対処法を知っておけば、焦らずにリカバリーできるでしょう。
装着時間が短いほど影響は大きくなるので、外している期間ごとの対処法を解説します。
数時間つけ忘れた場合
数時間程度のつけ忘れであれば、治療に影響が出ることはほとんどありません。数時間つけ忘れる日が続かない限りは、大きなトラブルに発展することはないでしょう。
翌日以降、指示された装着時間を守るように心がけて様子をみましょう。
1日つけ忘れた場合
前述したとおり、1日マウスピースを装着しなくても治療に大きな影響はありません。
しかし、1日分治療が遅れていることになるので、新しいマウスピースへの交換のタイミングを1日遅らせるようにしましょう。
数日〜1週間程度つけ忘れた場合
インビザライン矯正では少しずつ歯を動かします。そのため、数日でもご自身ではあまり変化を感じないかもしれません。
しかし、治療計画とのずれは確実に発生しています。計画通り歯が動かないだけでなく、後戻りが起こっている可能性が高いでしょう。
治療計画に基づいて精密にマウスピースが作製されているため、マウスピースが入らなくなることもあります。マウスピースを無理に装着せず、歯科医師に相談しましょう。
1週間以上つけ忘れた場合
1週間以上マウスピースを装着しないでいた場合、歯が計画通り動かないことはもちろん、後戻りしている恐れもあります。
マウスピースも装着できなくなるため、治療計画を立て直してはじめから治療をしなくてはならない可能性が高いです。手元にあるマウスピースを無理に装着することは避けて、歯科医院に相談してください。
インビザラインの治療効果は、マウスピースを装着している時間によって異なります。そのため、自己管理が非常に重要です。
歯科医師と話し合い自己管理が難しいと感じる場合は、取り外しのできないワイヤー矯正に変更するなど、自己管理の必要がない矯正方法を検討しましょう。
インビザラインのマウスピースのつけ忘れを防ぐ方法
インビザライン矯正中にマウスピースをつけ忘れると、さまざまなリスクがあります。できる限り防ぐ必要があるでしょう。
ここでは、インビザラインのマウスピースのつけ忘れを防止する方法をご紹介します。
マウスピースの装着を習慣化する
毎日決まった時間に食事や歯磨きを行えば、マウスピースの装着をルーティンの一部にしやすいです。食後に歯を磨いたらすぐにマウスピースを装着することを心がけ、マウスピースの装着を習慣化することが、つけ忘れ防止に役立つでしょう。
規則正しい生活を送ることで、健康管理にもつながります。
アラームやリマインダー機能を活用する
食事や歯磨きが終わる時間に合わせて、スマートフォンのアラームやリマインダーを設定しましょう。通知が届き、マウスピースの装着忘れを防げる可能性が高まります。
また、マウスピースの交換時期も忘れないようにリマインダーを設定しておくとよいでしょう。
予備のマウスピースを持ち歩く
外出時には、1つ前の段階のマウスピースや1つ後の段階のマウスピースを予備として持ち歩きましょう。破損・紛失した場合でも対応できるため、安心して外出できます。
なお、予備のマウスピースを持ち歩く際は、変形を防ぐために専用のケースに収納して持ち歩くようにしましょう。
まとめ
インビザライン矯正中、食事や歯磨きの後などにマウスピースをつけ忘れることがあります。イベントなどの際にも、外したまま装着を忘れる可能性が高いでしょう。
マウスピースを1日つけ忘れただけでは、治療に影響を及ぼすことはないため心配する必要はありません。マウスピースを1日つけ忘れた場合は、マウスピースの交換時期を1日伸ばして対応しましょう。
ただし、マウスピースのつけ忘れが何日も続くと、治療計画通りに歯が移動しない可能性や後戻りを起こすリスクがあります。インビザライン矯正中にマウスピースをつけ忘れた場合は、慌てずに担当の歯科医師に相談してみてください。
インビザラインを検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や審美歯科、矯正歯科など小児歯科など、さまざまな診療を行っています。診療案内はこちら、お問い合わせフォームもご用意しておりますのでぜひご活用ください。