こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
奥歯を失うと食べ物を噛み砕くことができなくなり、食事の楽しみが減ってしまいます。歯を失った部分の咀嚼機能を回復させる選択肢のひとつとして、部分入れ歯が挙げられます。
部分入れ歯を検討するにあたって、種類や費用、メリット、注意点など知っておくべき情報がたくさんあります。
本記事では、奥歯の部分入れ歯の種類や費用、使用する際の注意点などを解説していきます。奥歯の部分入れ歯を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
奥歯の役割とは
奥歯の主な役割は、前歯で噛み切った食べ物を細かく噛み砕くことです。食べ物を細かくすり潰すことで、スムーズな嚥下・消化、栄養の吸収を促進します。
また、奥歯は咀嚼だけでなく、顔の形を維持する上でも重要です。奥歯が失われると、顔の下半分が痩せて見えたり、しわが増えたりする可能性があります。審美性を維持するためにも、奥歯は重要な役割を果たしているといえるでしょう。
奥歯には前歯を保護する役目もあります。奥歯がなくなると前歯に過度の負担がかかり、歯並びの乱れや歯の破折などに繋がるケースも少なくありせん。そのため、奥歯を失ったまま放置していると、さまざまなリスクが生じます。
咀嚼機能の低下により、消化器官に過度な負担がかかり消化器系の問題が起こる可能性があります。残存歯への負担が増すので、さらなる歯の喪失を招く恐れもあるでしょう。
噛み合わせが悪くなると顎関節症のリスクが高まるため、頭痛やあごの痛みの原因となることもあります。
奥歯にはさまざまな役割があるため、奥歯を失った際には補う治療を早めにおこなうことが必要です。
奥歯の部分入れ歯の種類
奥歯の部分入れ歯には、さまざまな種類があります。口の中の状態や患者さまの希望に応じて選択することができるでしょう。
以下に、保険治療で作製できる部分入れ歯と、自由診療の部分入れ歯を紹介していきます。
レジン床義歯(保険治療)
レジン床義歯は、歯科用のプラスチック素材で作られた入れ歯です。保険適用なので安価に作ることが可能です。
ただし、強度が低く破損しやすいため、入れ歯を厚くつくる必要があります。入れ歯に慣れるまでの間は、違和感を覚えたり発音しにくくなったり、支障が出る可能性が高いでしょう。
また、歯にかけるバネには金属を使用するため、審美性が損なわれる可能性があります。
金属床義歯(自由診療)
金属床義歯は、床部分に金属を使用した入れ歯です。レジン床義歯よりも強度が高く、薄く作ることができます。装着時の違和感が少なく耐久性に優れている、金属を使用しているので温度が伝わりやすいなどのメリットがあります。
ただし、製作に時間がかかります。調整や修理が難しく、自由診療なので費用は高額になります。
ノンクラスプデンチャー(自由診療)
ノンクラスプデンチャーは、バネ部分に金属を使用しない入れ歯です。金属の代わりに、柔らかい樹脂を使用します。
金属を使用しないため見た目が自然で、装着時の違和感が少ないのが特徴です。審美性を気にされる方にとって大きなメリットになるでしょう。
しかし、経年劣化が激しいため、寿命が短い点と保険適用外のため費用が高くなる点がデメリットです。
マグネット義歯(自由診療)
マグネット義歯は、入れ歯を磁力で支えて固定する部分入れ歯です。残っている歯や歯根に磁石を埋め込み、磁気の力で固定する方法です。着脱が容易で安定性が高く、バネを使用しないため審美性を保てるメリットがあります。
ただし、歯に磁石を入れるため、健康な歯の場合も大きく削らなければなりません。
奥歯の部分入れ歯の費用
奥歯の部分入れ歯の費用は、選択する種類や材料によって大きく異なります。ここでは、保険治療と自由診療の入れ歯の費用相場をご紹介します。
- レジン床義歯:5,000円〜1万5,000円
- 金属床義歯:25〜35万円
- ノンクラスプデンチャー:15〜30万円
- マグネット義歯:20〜40万円
保険治療の部分入れ歯(レジン床義歯)は安価ですが、使用できる素材はレジンのみで、デザインにも限りがあります。保険診療で治療する場合はどの歯科医院で作成しても費用に大きな差はみられません。
保険治療は必要最低限の機能と審美性の回復が目的となるため、耐久性や審美性が劣る点がデメリットとして挙げられるでしょう。
一方、自由診療の部分入れ歯は保険治療に比べて高額ですが、審美性や機能性に優れています。費用は全額自己負担で歯科医院によっても価格設定が異なるため注意が必要です。
入れ歯の種類や歯を補う本数によっても費用が変動するので、詳細は治療を受ける歯科医院で確認するようにしましょう。
奥歯に部分入れ歯を入れるメリット
奥歯を失った際の治療法として、部分入れ歯・ブリッジ・インプラントが挙げられます。部分入れ歯には、他の治療法と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、奥歯に部分入れ歯を入れるメリットを解説します。
費用が抑えられる
奥歯の治療には、インプラントやブリッジといった選択肢もありますが、部分入れ歯は他の治療法と比較して安価です。インプラント治療は保険適用外で、費用が高額になるため経済的な負担が大きくなります。
部分入れ歯には保険が適用されるため、保険治療を選択すれば費用を抑えながら機能を回復できるでしょう。
外科手術が不要
インプラント治療は、外科手術が必要となります。部分入れ歯の場合は外科手術の必要はありません。持病がある方や、インプラントやブリッジが適応外と診断された場合でも、部分入れ歯なら適応になることがあります。
部分入れ歯は、外科手術を避けたい方やブリッジのように健康な歯を削ることに抵抗のある方に選ばれています。
清掃がしやすい
部分入れ歯は着脱式のため、清掃がしやすく清潔な状態を保ちやすいメリットがあります。とくに、奥歯は汚れがたまりやすいため、セルフケアが必要不可欠です。
インプラントやブリッジはご自身の歯と同じようにケアすることが可能ですが、歯間ブラシなども併用して汚れを落とす必要があります。部分入れ歯は、外して目視しながら汚れを落とすことができるため、清潔な状態を保ちやすいでしょう。
残存歯を虫歯や歯周病から守ることができるのは大きなメリットです。
見た目の改善
奥歯を失ったままにしておくと、見た目の印象も変わってしまいます。奥歯がないと頬がこけて見えることが多いです。口元が低くなるためほうれい線が目立ち、頬がたるんで老けた印象になるでしょう。
部分入れ歯を装着して歯を補うことで、見た目の印象も回復することができます。また、奥歯でしっかり噛むようになると口周りの筋肉も均等に使うことができるので、たるみも徐々に解消されます。
奥歯に部分入れ歯を入れるときの注意点
奥歯に部分入れ歯を入れる際には、いくつかの注意点があります。以下に、部分入れ歯を入れる際の注意点を解説していきます。
違和感が出やすい
部分入れ歯を装着すると、違和感を覚えることがあります。とくに、初めて部分入れ歯を装着した際には違和感を覚えやすいです。最初は食事の時だけ装着し、少しずつ装着時間を延ばしていきましょう。
入れ歯の違和感は、1〜2週間ほどで慣れてくることが多いです。
ただし、違和感が強い場合や痛みがある場合は、歯科医院を受診して調整してもらうようにしましょう。
適切な取り扱いをする
部分入れ歯の装着と取り外し、管理は正しい方法でおこなうことが大切です。部分入れ歯を装着する際、無理な力をかけるとバネが変形したり義歯が破損する可能性があります。歯科医院で指導された取り扱い方法を守りましょう。
また、部分入れ歯を清潔に保つためにはセルフケアが必要不可欠です。食後はかならず入れ歯を取り外し、流水で洗浄します。専用のブラシを使用して、入れ歯に付着している食べカスやプラークなども除去してください。
就寝時は、歯茎を休めるために入れ歯は外して水や洗浄液に浸けて保管しましょう。
定期的メンテナンスに通う
部分入れ歯は、使用していくうちに少しずつ適合が悪くなることがあります。あごの骨の形状の変化や入れ歯の経年劣化が原因です。また、残存歯が虫歯や歯周病になり形態が変化すると、入れ歯を新製する必要があります。
入れ歯を使用し続けるためには、定期的に歯科医院を受診し入れ歯の適合状態のチェックや調整をおこなうことが大切です。定期メンテナンスで残存歯の状態もチェックしてもらえば、口内の健康を維持することも期待できます。
まとめ
奥歯の部分入れ歯は、失った歯の機能を回復させる有効な方法です。部分入れ歯にはさまざまな種類があるため、ご自身に合ったものを選ぶことが重要です。
歯科医師と相談しながら、口内の状態に合った最適な部分入れ歯を選びましょう。適切に使用していれば、快適な状態を長く保ちながら残存歯の健康の維持も期待できます。
奥歯の部分入れ歯を検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や審美歯科、矯正歯科など小児歯科など、さまざまな診療を行っています。診療案内はこちら、お問い合わせフォームもご用意しておりますのでぜひご活用ください。