こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
「インビザラインで出っ歯は治せる?」といった疑問をお持ちではないでしょうか?結論からお伝えすると、インビザラインには、治せる出っ歯と治せない出っ歯があります。
出っ歯の種類や顎の骨格によっては、インビザラインが適応にならないことがあるのです。
本記事では、インビサラインで治せる出っ歯と治せない出っ歯や、治療方法について解説します。
出っ歯とは?
出っ歯とは、顔を横から見たときに、上の前歯や上顎の位置が前方に飛び出た状態のことです。歯科用語では上顎前突(じょうがくぜんとつ)と言います。
出っ歯には種類があります。前歯が斜めに傾いて生えることが原因の歯性上顎前突と、上顎自体が前方に位置していることが原因の骨格性上顎前突の2種類です。
出っ歯になる原因
出っ歯になる主な原因は、以下の7つです。
- 前歯が並ぶスペースが足りていない
- 舌で前歯を押す癖がある
- 口呼吸をしている
- うつ伏せで寝ている
- 爪を噛む癖がある
- 幼少期に指をしゃぶる癖があった
- 骨格の遺伝によるもの
それぞれ順番に解説していきます。
前歯が並ぶスペースが足りていない
前歯が並ぶスペースが足りないと、出っ歯の原因となることがあります。行き場を失った前歯が、前方に飛び出るように無理やり生えるからです。
例えば、上顎が小さく元々スペースが足りなかったり、歯のサイズが大きくて顎に収まりきらなかったりする場合、出っ歯になる可能性があります。
舌で前歯を押す癖がある
前歯を内側から舌で押す癖がある場合は、出っ歯の原因となるかもしれません。舌によって物理的に圧力が加わることで、前歯が前方に動いたり傾いたりするからです。
口呼吸をしている
口呼吸が癖になっている方も、出っ歯になりやすいと言われています。口呼吸では、口周りの筋肉が正常に発達しないためです。
鼻呼吸をするのが通常ですが、鼻呼吸をしていると口は閉じ、舌は上顎に位置します。口呼吸をする場合は口が開き、舌は下顎に位置してしまいます。
口周りの筋肉の発達が阻害されるため、歯並びが乱れることがあるのです。
うつ伏せで寝ている
出っ歯の原因のひとつとして、うつ伏せで寝ていることが挙げられます。うつ伏せで寝ると圧力が上顎にかかり、前歯が傾いたり前方に移動するのです。
人が寝ている時間は長いため、毎日うつ伏せで寝ている場合の影響は小さくありません。
爪を噛む癖がある
爪を噛む癖があると、出っ歯になる可能性があります。爪を噛むと前歯だけに集中して強い力が加わるため、前歯が傾く原因となるのです。
幼少期に指をしゃぶる癖があった
幼少期に指をしゃぶる癖があった方は、出っ歯の原因となっているかもしれません。習慣的に指をくわえていると、徐々に前歯が傾いたり前方に移動したりするからです。
乳歯の段階まではあまり影響しないかもしれませんが、永久歯へ生え変わる時期になっても指しゃぶりが続いているお子様は注意が必要でしょう。
骨格の遺伝によるもの
両親の出っ歯がそのまま遺伝することはありません。
しかし、顎の形状や歯の大きさなど、口周りの骨格が遺伝して出っ歯になることがあるのです。例えば、顎が小さくて歯が大きい両親だった場合、子供に遺伝する可能性があります。歯が綺麗に並ぶためのスペースが不十分になるので、結果的に出っ歯になるのです。
出っ歯を放置するリスク
出っ歯を放置するリスクは、主に以下の5つです。
- 虫歯になりやすい
- 前歯がコンプレックスになる
- 前歯を怪我しやすい
- 顎関節症になる
一つずつ順番にみていきましょう。
虫歯になりやすい
出っ歯の方は、歯並びが整っている方よりも虫歯になりやすいです。出っ歯だと口を閉じにくくなるため、口の中が乾燥しやすくなります。口の中が乾燥すると、唾液の働きが抑えられるため、菌が繁殖しやすい環境となって虫歯が発生するのです。
前歯がコンプレックスになる
前歯が飛び出ている見た目に嫌悪感を抱くこともあるでしょう。出っ歯が原因で自分のことが嫌いになったり、外に出て活動する機会が減ったりする場合もあります。
前歯を怪我しやすい
出っ歯の方は前歯を怪我しやすいです。歯が前方に飛び出ていることで、外からの衝撃を受けやすいからです。
顎関節症になりやすい
出っ歯が原因で顎関節症を引き起こすことがあります。噛み合わせのバランスが悪くなり、顎に負担がかかる可能性があるからです。
噛み合わせが悪いと、食べ物を噛むときに1か所の歯に集中して負荷がかかったり、顎を変な方向に曲げたりすることがあるでしょう。
インビザラインで出っ歯は治せる?
出っ歯はインビザラインで治せますが、どのような歯並びにも対応できるわけではありません。インビザラインには得意・不得意があるのです。
例えば、インビザラインで治療できる出っ歯は、主に前歯が前方に傾くことで出っ歯になっている歯性上顎前突です。マウスピースで歯の傾きを調整すれば治せるので、インビザラインで治療可能でしょう。
上の顎の突出によって前歯が前方に出ている骨格性上顎前突は、インビザラインだけでは治療が難しいかもしれません。軽度であればインビザラインが適応になることもありますが、骨格が原因の出っ歯は顎の位置を調整する外科手術が必要になることもあります。
インビザラインで出っ歯を治す方法
インビザラインでは、透明なシリコン素材の柔らかいマウスピースを使用して歯を移動させます。1日20時間以上マウスピースを装着し、約2週間ごとに新しいマウスピースへ交換しながら理想の歯並びを目指します。
歯を並べるスペースが足りない場合は、抜歯したりIPRをしたりします。IPRは、歯の側面を微量に削ってスペースを作る方法です。
インビザラインで出っ歯を治すための期間
歯の状態によって異なりますが、インビザラインで出っ歯を治す場合は2〜3年ほどかかります。軽度の出っ歯であれば1年ほどで治療を終えることも可能でしょう。
マウスピースの装着時間を守れなかったり、治療途中で虫歯になったりした場合は、治療期間が延長する可能性が高いため注意が必要です。
インビザラインで出っ歯を治すための費用
インビザラインで出っ歯を治療するには、60万〜100万円ほどの費用がかかります。もしインビザライン治療中に虫歯になった場合は、これとは別に検査費用や処置費用が発生でします。
インビザライン治療中は、丁寧な歯磨きとマウスピースのメンテナンスが大切です。
インビザラインで治せないときは
インビザラインで出っ歯を治すのは難しいと判断された場合でも、矯正治療を諦める必要はありません。インビザライン以外にも、出っ歯を治療する選択肢があります。
- ワイヤー矯正
- 外科的治療
- ヘッドギア
- バイオネーター
顎の成長が終わっていない子どもの場合は、ベッドギアやバイオネーターを使用して上顎・下顎の骨の成長をコントロールする治療が可能です。大人の場合は顎の成長が完了しており、大きな変化は望めないので歯を移動させて治療するでしょう。
歯科医師と相談して、自分に合った治療法を選択してください。
まとめ
本記事では、出っ歯になる原因やリスク、インビザラインで出っ歯を治す方法などを解説してきました。出っ歯になる原因は数多くあります。日常の習慣や癖が原因になることもあるので、注意して過ごせば防げるかもしれません。
出っ歯はインビザラインで治療できますが、どのような症例にも対応できるわけではありません。インビザラインが適応にならないときは、歯科医師とよく相談して他の治療法を探しましょう。
インビザラインでの出っ歯の治療を検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。