こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
集中している時や就寝時など、歯ぎしりをしてしまうという人は多いです。無意識に歯ぎしりをしていて、歯科クリニックで指摘されて初めて気づいたという人も少なくありません。
インビザライン治療を検討していると「歯ぎしりの癖があるけど、インビザラインってできるのかな?」「なにかリスクはあるのかな?」と不安に思うかもしれません。
今回は、歯ぎしりの癖があってもインビザライン矯正ができるのかを解説します。インビザライン矯正中の歯ぎしり対策、歯ぎしりが歯に与える影響なども解説するので、参考にしてください。
歯ぎしりとは?
歯ぎしりとは、強い力で上下の歯と歯を摺り合わせたり、噛みしめたりすることです。睡眠時や何かに集中している時などに無意識に行われることが多いです。
歯ぎしりの原因
歯ぎしりの原因はいくつかあります。代表的なものは以下のとおりです。
ストレス
歯ぎしりの最も多い原因として、ストレスが挙げられます。学校や会社での人間関係の悩み、睡眠不足などで起こる肉体的な疲労も、ストレスになることがあります。
これらの不安、悩み、緊張、疲労などを和らげるために、歯ぎしりを行っている可能性が高いです。
噛み合わせが悪い
歯並びや噛み合わせが悪いことも、歯ぎしりの原因になることがあります。歯並びや噛み合わせが悪いと口周辺の筋肉が緊張しやすいため、歯ぎしりが起こりやすいといわれています。
集中している時間が長い
仕事中や、勉強中、ゲームをしている時など、集中力が高まっている時に歯ぎしりをしたり、歯を食いしばったりするも多いです。無自覚な場合が多いため、なかなか自分で気づくことができません。
歯ぎしりによる歯への影響
むし歯や歯周病などとは異なり、歯ぎしり=治すものというイメージがなかなか思い浮かばない人も多いのではないでしょうか。
しかし、歯ぎしりを放っておくとさまざまなリスクがあります。ここからは、歯ぎしりが与える歯への影響について解説していきます。
歯がすり減る
歯ぎしりをすると、歯の表面が徐々に削れていきます。歯の表面にはエナメル質と呼ばれる層があり、あらゆる刺激から歯を守っています。
歯ぎしりを長期間しているとエナメル質がすり減り、さらに奥にある象牙質がむき出しになります。象牙質が露出すると冷たいものがしみたり、痛みを感じやすくなったりする恐れがあります。
あまりに強い力がかかりすぎると、歯が欠けたり割れたりすることもあるため注意が必要です。
歯がグラグラする
歯はものを噛む時にかかる縦方向の力には強くても、歯ぎしりのような横方向の動きには弱いといわれています。長期間にわたって歯ぎしりが続くと、歯が根本からグラグラしたり、歯の根元が割れてしまったりするリスクがあります。
歯の根本が割れてしまうと基本的には抜歯が必要となり、大切な歯を失うことにつながります。
歯周病が悪化する
歯周病とは、歯の周りの歯茎や骨などが細菌感染を起こし、歯茎が腫れたり出血したりする病気です。歯周病の原因はプラークなので、歯ぎしりが直接的に歯周病の原因になることはありません。
しかし、歯ぎしりが歯周病を悪化させることがあります。歯ぎしりをして歯に強い力が加わると、歯そのものはもちろん、歯茎や歯を支える骨にもダメージを与えるためです。
顎関節に痛みを感じる
歯ぎしりをしていることが原因で、顎の関節に痛みを感じたり顎関節症を発症したりすることがあります。顎関節症とは、口を開けにくい、顎周りの筋肉が痛むなどの症状が現れる病気です。
顎関節症がひどくなると、顎周辺の不調だけでなく、慢性的な頭痛や肩こりの原因になることもあります。
歯ぎしりをする癖があってもインビザラインで治療できる?
歯ぎしりする癖があるからといって、必ずしもインビザラインでの治療ができないというわけではありません。歯科医師に実際に症状を診てもらい、インビザラインでの治療が可能かどうか判断してもらう必要があります。
ただし、歯ぎしりの程度によっては、インビザライン治療が向かないというケースもあります。以下のようなリスクが考えられるためです。
マウスピースが壊れやすい
インビザライン矯正は取り外しのできるマウスピースを使って行う矯正方法です。歯の噛む面をマウスピースが覆うため、歯ぎしりをする癖が強いと、マウスピースが薄くなったり変形したりする恐れがあります。
変形・破損するとマウスピースを作り直さなければいけないため、治療を継続するのが難しくなるケースがあります。
歯が計画通りに動かないことがある
インビザラインは形の異なるマウスピースに交換していくことで歯に力をかけ、歯列を移動させます。
歯ぎしりや食いしばりをすると歯に余計な力がかかり、シミュレーション通りに動かなくなることがあります。治療期間が延びたり思ったような仕上がりにならなかったりすることがあるでしょう。
後戻りしやすい
後戻りとは、歯列矯正で動かした歯が、元の位置に戻って再び歯列が乱れてしまうことを指します。歯ぎしりをしていると歯に力が加わるので、後戻りが起こりやすいのです。
インビザライン矯正中の歯ぎしり対策
ここからは、インビザライン矯正中にできる歯ぎしりの対策について解説していきます。
ストレスを和らげる工夫をする
歯ぎしりの最も多い原因として、ストレスが挙げられます。
しかし、ストレスを日常生活から完全に取り除くことは難しいです。そのため、ストレスを和らげるよう、1日の中でリラックスできる時間を作ることを意識しましょう。
湯船にゆっくり浸かる、アロマを焚いて眠る、ストレッチで体をほぐすなど、ご自身がリラックスできる方法を探してみてください。
顎の力を弱める意識をする
集中している時に歯ぎしりをしやすいため、力が入っていないか意識し、顎や口周りの力を弱めてみましょう。
パソコンを触っている時に集中力が高まりやすいと感じるのなら、付箋などの目印になるものを目に入りやすい場所に貼るとよいでしょう。視界に入るたびに、意識して口の力を抜けるよう工夫してください。
寝る時の体制に気をつける
歯ぎしりの癖が出やすい就寝時の環境にも注意が必要です。うつ伏せや横向きで寝ると顎が圧迫されるため、歯ぎしりの原因となることがあります。寝る時はなるべく仰向けで寝るのがいいでしょう。
また、高すぎる枕も歯ぎしりの原因となるといわれているので、ご自身にあう高さの枕を選択しましょう。
歯ぎしりでマウスピースが破損したときは
歯ぎしりの癖がある人が、インビザライン治療を行うとその衝撃からマウスピースが破損することがあります。そんな時は慌てず、なるべく早く歯科クリニックへ相談してください。
マウスピースが破損した場合、基本的に作り直しとなります。予約をとり、歯科クリニックを受診しましょう。破損の状態を歯科医師が確認し、小さなヒビなどであれば修理して使用できることもあります。
歯科クリニックを受診せず自己判断で使用を続けるのは避けてください。歯列にマウスピースが合わず、計画通りに治療が進まないこともあります。必ず歯科医師の判断に従ってください。
作り直しになった場合、マウスピースの製作には数週間かかるため、その間どのように過ごすのか歯科医師から指示があります。
一つ前のマウスピースを使用するよう指示されるのが一般的です。次のマウスピースへの交換時期が近ければ、再製作せず次のマウスピースへ移ることもあります。
何もつけずに過ごしていると後戻りが起こる可能性があるので、破損したらすぐに歯科クリニックへ連絡してください。
まとめ
歯ぎしりの原因の多くはストレスだといわれており、長期間歯ぎしりをしていると歯や歯茎、周囲の骨などに大きなダメージ与える可能性が高いです。
歯ぎしりの癖があっても、症状によってはインビザライン矯正ができることもあります。気になる方は一度歯科クリニックで相談してみてください。
ただし、歯ぎしりの癖がある人がインビザライン治療をするとマウスピースの破損や後戻りが起こりやすいなどのリスクがあります。万が一、マウスピースが破損した時は、必ず歯科医院を受診しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。