こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
小さなお子さまの歯列矯正を検討される場合、プレオルソというマウスピース型の矯正方法を選択肢に加えてはいかがでしょうか。プレオルソは歯を動かすのではなく、口周りの筋肉のバランスを整えることで間接的に歯並びを綺麗にする治療方法です。
ここでは、プレオルソの目的や適応年齢、費用、使用方法など、プレオルソについて徹底的に解説します。
プレオルソとは?
プレオルソとは、小児の矯正方法の一種です。プレオルソという名前のマウスピース型の矯正装置を使用し、綺麗な歯並びへ導きます。
プレオルソの特徴は、歯を直接動かす矯正方法ではないという点です。口周りの筋肉のバランスが悪くなれば、歯並びも乱れます。プレオルソを装着することで口周りの筋肉や舌の位置を正しい状態に改善し、間接的に歯を綺麗な位置へ並べるのです。
お伝えしたとおり、プレオルソによる治療では歯を移動させることはありません。そのため、治療時の痛みが少ないとされています。柔らかいポリウレタンで作られているため、装置を装着することによる痛み・違和感も軽減されています。
詳しい使い方は後述しますが、装着時間も長くないのでお子さまでもストレスなく続けられる可能性が高いでしょう。
また、プレオルソは取り外しできるため、歯磨きを普段通りに行えます。装置が邪魔して磨き残しが発生することがないので、矯正治療中の虫歯や歯周病も発生しにくいでしょう。
プレオルソで口周りの筋肉の発達を促して歯並びが整えば、将来的な虫歯や歯周病の予防につながります。歯並びが悪いと綺麗に歯を磨きにくく、虫歯や歯周病になるリスクが高まるためです。
子どもの頃からプレオルソで治療しておくことで、将来的な虫歯や歯周病の予防になるでしょう。
プレオルソの目的
プレオルソは、歯並びを綺麗にすること直接的な目的ではありません。プレオルソの目的は、口周りの筋肉のバランスを整えることと、口周りの悪い癖を改善することです。
口周りの筋肉のバランスを整える
口周りの筋肉のバランスが悪いと、歯並びや噛み合わせが悪くなります。歯は舌や頬の筋肉など、歯茎・顎の骨以外にも支えられているためです。
プレオルソを装着して口周りの筋肉のバランスを整えて、歯並びや噛み合わせも改善します。また、口周りの筋肉のバランスが整って顎の骨などの発育が十分に進めば、永久歯が正しい位置に並ぶようになるでしょう。
口周りの悪い癖を改善する
口周りの悪い癖としては、口呼吸や指しゃぶりが挙げられます。このような癖がある場合、口周りの筋肉のバランスが乱れるので歯並びや噛み合わせも悪化します。他にも、舌の位置が悪かったり、舌で歯を押す癖があったりする場合も、改善すべきでしょう。
プレオルソでは、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行います。トレーニングによって筋力がつけば、口を正しく閉じていられるようになるのです。
プレオルソの適応年齢
プレオルソの適応年齢は、4歳から10歳程度です。顎の成長に合わせて使用する矯正装置なので、顎の成長が止まる10歳から12歳頃までが対象とされています。
ただし、歯の生え替わりの時期や顎の成長には個人差があるため、適応年齢外でも治療を受けられるケースがあります。乳歯から永久歯に生え変わっている時期であれば、顎の骨が柔らかいので治療の効果を得られるでしょう。
プレオルソを検討している方は、一度歯科医師へご相談ください。
プレオルソの費用
プレオルソの費用は歯科医院ごとに異なりますが、3~20万円が相場です。歯科医院によっては検査費用やプレオルソの調整などのメンテナンス費用が含まれていないこともあるため、事前に内訳を確認しておきましょう。
プレオルソは既製品なので、オーダーメイドで装置を作る矯正に比べると費用を抑えられます。
プレオルソには保険が適用される?
プレオルソを含めて、矯正治療は特定の場合を除いて保険適用外です。特定のケースでは保険が適用されることがありますが、生まれつきの疾患など一部のケースに限られます。
保険が適用されるか否かは、歯科医師へご確認ください。
ただし、矯正治療が保険適用になるような症状はプレオルソでは改善できないことが多いでしょう。プレオルソは歯の移動を行う矯正治療ではないので、複雑な治療は難しいことがあります。
プレオルソの使用方法
プレオルソの使用方法は、装置を口に装着するだけです。装着時間は、日中1時間と睡眠時(8時間ほど)のみです。その他のマウスピース型の矯正装置に比べると、装着時間が短いことが特徴です。
学校などでマウスピースを装着する必要がなく自宅で治療できるので、保護者の方が装着を確認することも可能です。
正しく使用できていなければ十分に効果が出ないので、確認しながら治療を進められるのはメリットといえるでしょう。
プレオルソの期間
プレオルソの治療期間は半年から2年ほどが一般的で、平均すると1年半ほどです。歯や筋肉の動きはお子さまによって異なるため、治療期間には個人差があります。
治療期間の目安に関しては、カウンセリングで確認しましょう。
プレオルソの矯正をするときの注意点
プレオルソの矯正をする際には、いくつか注意すべき点があります。効果的に矯正治療をするためにも、以下の点に注意してください。
装着時間を守る
プレオルソは、1日のほとんどを装着しなければならないマウスピース型の矯正装置とは異なり、睡眠時の装着が基本です。また、日中に最低1時間装着します。
小さいお子さまの場合、起きている時間に1時間も装着することが耐えられないというケースもありますが、テレビを観ている時間などに装着してもらうとよいでしょう。他のことに集中している時間であれば、意識が分散されるのでストレスを感じにくいです。
装着時間が守れていない場合、治療期間が延びる可能性があります。
鼻呼吸を意識する
プレオルソを装着している最中は、鼻意識を意識しましょう。口を閉じて鼻呼吸を意識することで、舌を正しい位置に導きます。
睡眠時にプレオルソを装着すれば、口が開いたり装置が外れたりする場合があるでしょう。こうした場合には、口にテープを貼って鼻呼吸を促すという方法もあります。
装着前に歯を磨く
プレオルソは取り外しができるので、装着前には必ず歯を磨きましょう。汚れた状態でプレオルソを装着すれば、汚れが付着して細菌が繁殖します。虫歯になるリスクが高まるだけでなく、装置が臭くなる原因になります。
プレオルソの装着後は洗う
プレオルソの装着が終わった後に、装置を綺麗に洗うことも大切です。指で優しく洗い、流水で流します。
熱湯での清掃や消毒、硬い歯ブラシでの洗浄は、装置を傷付ける恐れがあるため避けてください。汚れが気になる場合には、マウスピース専用の洗浄剤を使用します。用意できない場合は、食器用の中性洗剤で代用可能です。
トレーニングも行う
プレオルソでは、装置を装着するだけではなく、トレーニングも一緒に行う必要があります。どのようなトレーニングを行うかは、お子さまの心身の発達状態、口腔内の状態によって異なります。
歯科医師から指導されるので、指示に従って実施しましょう。お子さまだけではうまくできないことも多いので、保護者の方がサポートしてあげてください。
まとめ
プレオルソは、お子さまの顎が成長する時期に行うことができる矯正方法です。口周りの筋肉のバランスを整えることで、永久歯が正しい位置へ生えるように導きます。
プレオルソは従来の歯列矯正よりもお子様への負担が少なく、将来の歯並びや虫歯などのリスクを軽減することができます。
ただし、適応年齢があることや、お口の状態によってはプレオルソだけでは対応できないことがあります。まずは歯科医院で口元の状態を確認してもらうことから始めてみてください。
プレオルソを検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、一般歯科や審美歯科、矯正歯科など小児歯科など、さまざまな診療を行っています。診療案内はこちら、お問い合わせフォームもご用意しておりますのでぜひご活用ください。