こんにちは。港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院です。
インビザライン矯正は、目立たない透明なマウスピースを使用して歯並びを整える歯列矯正法です。
しかし、矯正治療が終了した後も、美しい歯並びを維持するためにはリテーナーの装着が欠かせません。
リテーナーは、矯正によって得られた理想の歯並びを固定し、時間が経っても歯が元の位置に戻らないようにするための器具です。特に、矯正直後の歯は安定していないため、リテーナーの役割は非常に重要です。
この記事では、インビザライン矯正後に欠かせないリテーナーについて、その役割や装着期間、使用上の注意点などをわかりやすく解説していきます。
インビザライン矯正後に装着する「リテーナー」とは?
リテーナーとは、インビザライン矯正が終了した後に装着する器具のことです。リテーナーの主な目的は、矯正によって移動させた歯の位置を安定させ、理想的な位置に固定することです。
インビザライン矯正直後の歯は完全に安定していないため、元の位置に戻ろうとする力が働きます。歯が元の位置に戻ろうとする現象を後戻りと呼びますが、リテーナーはこの後戻りを防ぐために必要なのです。
リテーナーの役割
先ほども解説したように、リテーナーの主な役割は、インビザライン矯正後の歯が元の位置に戻るのを防ぐことです。矯正治療を終えた直後の歯は、周囲の組織と共にまだ完全には安定していません。
リテーナーは、後戻りを防ぎ、インビザライン矯正によって得られた理想の歯並びを維持するために必要です。多くの時間と努力により得られた歯並びを維持するためには、リテーナーの装着が欠かせません。
リテーナーの装着時間
リテーナー装着時間は、インビザラインのアライナー同様、1日20~22時間以上が推奨されています。歯の後戻りはインビザライン矯正直後の半年間に最も発生しやすいため、この期間は特に意識して装着することが重要です。
半年を過ぎると歯は次第に安定し始めるため、リテーナーの装着時間を少しずつ減らしていくことが可能です。最終的には、夜間の就寝時だけの装着で十分となることもあります。
ただし、歯並びや口内環境は個人差が大きいため、装着時間を自己判断で変更するのは避けましょう。専門医の指導に従い、適切な装着時間を守ることが大切です。
リテーナーを装着することによる不快感は避けられないかもしれませんが、理想の歯並びを維持するためには、指定された時間リテーナーを着用することが必須です。
リテーナーの装着期間
リテーナーの装着期間には個人差があるものの、通常は1年から2年間の装着が推奨されています。インビザライン矯正後に歯が新しい位置にしっかりと定着するのに必要な時間と考えられているからです。
しかし、治療を受けた人の中には、生涯にわたってリテーナーを装着し続ける必要があるケースもあります。特に、歯が動きやすい年齢で治療を受けた場合や、もともと歯列に大きな問題があった場合には、長期間リテーナーを装着しなければならないことがあります。
リテーナー装着に関する注意点
リテーナーを装着する際は、装着時間を守ったり破損や紛失に気をつけたりする必要があります。また、取り外し可能なリテーナーの場合は、細菌感染や破損の観点から、飲食時には外さなければなりません。
リテーナー装着時にいくつか注意すべきことがあるので、詳しく解説していきます。
装着時間を守る
後戻りを防ぐため、リテーナーは1日20~22時間以上装着しなければなりません。インビザラインと同じく、食事や歯磨きの時間を除き、日常生活のほとんどの時間をリテーナーをつけて過ごすことが求められます。
歯並びが安定し始めたら、装着時間を徐々に短くしていくことも可能です。
ただし、この調整は自分で判断せず、必ず歯科医師の指示に従いましょう。適切な装着時間を守ることで、治療効果を長期間維持することができます。
取り外し可能なリテーナーは飲食時に外す
プレート型やマウスピース型のリテーナーは取り外し可能ですが、装着した状態での飲食は避けましょう。食べかすがリテーナーと歯の間に挟まり、虫歯や歯周病の原因となる恐れがあるからです。
また、噛む力によってリテーナーが変形したり破損したりする可能性もあります。そのため、飲食時には必ずリテーナーを外すよう注意してください。
破損・紛失した場合は再作成が必要になる
歯ぎしりや食いしばりのような癖がある場合、それが原因でリテーナーが破損することがあります。リテーナーを紛失したり破損したりすると、新しいリテーナーを作成する必要があり、製作期間中はリテーナーを装着することができません。
リテーナーを装着していない期間が長引くと、インビザラインによって得られた歯並びが元に戻ってしまうリスクがあります。そのため、リテーナーの紛失や破損には十分注意し、日常生活での取り扱いには特に気を付けましょう。
リテーナーのお手入れを欠かさずに行う
リテーナーは、長期間にわたって使用することが前提の装置です。そのため、毎日の丁寧なケアが不可欠となります。管理が不適切だと虫歯や口臭の原因となるので、日々のお手入れを欠かさないようにしましょう。
基本となるのは、歯ブラシを使用した水洗いです。やわらかめの歯ブラシを選び、普段使いの歯ブラシとは別にリテーナー専用のものを用意しましょう。
歯磨き粉の使用は避けてください。歯磨き粉に含まれる研磨剤がリテーナーの表面を傷つけ、細かな傷が汚れやバクテリアの温床となり得るためです。
また、リテーナーを装着する前には、必ず歯を磨いて口内を清潔に保つことが重要です。外出先や外食後に歯磨きがすぐにできない場合は、強めにうがいをすることで大まかな汚れは流せます。
リテーナーのお手入れをより効果的にするためには、矯正装置専用の洗浄剤を使用しましょう。週に一度程度の頻度で使用することで、リテーナーをより清潔に保つことが可能です。
どの洗浄剤を使用したら良いかは、歯科医師に相談すると良いでしょう。
痛みや違和感がある場合は早めに歯科医院に連絡する
基本的に、リテーナーを装着した際に痛みを感じることはありません。もし違和感や痛みが生じる場合は、リテーナーが口内に適切にフィットしていない、または歯茎に食い込んでいる可能性があります。
このような状態を放置すると、口内炎を引き起こしたり、傷口から雑菌が侵入したりする恐れがあります。リテーナー装着時に違和感や痛みがある場合は、早めに歯科医師に相談しましょう。
定期的な通院を怠らない
リテーナーを装着して歯の位置を安定させる期間を保定期間と言いますが、保定期間中も3~6か月ごとに歯科医院を受診することが重要です。定期的なチェックにより、後戻りや虫歯・歯周病などの問題を早期に発見することができます。
インビザライン矯正後に歯並びに変化が見られる場合や、リテーナーの装着によって痛みが発生している場合は、後戻りが起こっているサインかもしれません。放置すると、将来的に再度インビザライン矯正が必要になる可能性があります。
そのため、異常がない場合でも定期的に歯科医院に受診することは非常に重要です。
まとめ
インビザライン矯正後に装着するリテーナーは、矯正によって得られた理想の歯並びを維持するために不可欠な器具です。矯正直後の歯は周辺組織がまだ安定しないため、元の位置に戻ろうとする後戻りという現象が起きる可能性があるためです。
特に、インビザライン矯正後、半年は後戻りのリスクが高いです。インビザラインのアライナーと同様、1日20~22時間以上の装着が求められます。半年を過ぎれば徐々に歯並びが安定していくため、装着時間は減っていくでしょう。
ただし、自分で装着時間を減らすことは避けてください。装着時間の調整は必ず医師の指示に従いましょう。
リテーナーの装着期間は一般的に1~2年程度とされています。個人の状況によって異なり、後戻りしやすい症例の方は半永久的に装着が必要になることもあります。
また、リテーナーの装着時間を守り、破損や紛失には注意しましょう。リテーナーは日々のお手入れが不可欠なので、清潔に保てるよう意識してください。装着前には歯磨きを行い、リテーナーは歯ブラシと流水で洗いましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、港区芝「赤羽橋駅」より徒歩3分にある菊竹歯科医院にお気軽にご相談ください。